クリングルファーマ(4884)が 東証マザーズ に上場することが承認されたけど、どんな会社? 業績は?
という方に向けて、クリングルファーマ について整理してみました。結論、公募割れリスクあるバイオ銘柄です。
■この記事のポイント 1. クリングルファーマ のIPO基本情報 2. クリングルファーマ とはどんな会社? 3. クリングルファーマ(4884) IPO詳細 |
1.クリングルファーマ のIPO基本情報
クリングルファーマ のIPO情報についてポイントをまとめてみました。
《基本情報》
■会社名/上場市場
クリングルファーマ(4884) 【東証マザーズ 】
■事業内容
「HGF(肝細胞増殖因子)タンパク質を用いた難治性疾患の治療薬の研究開発」
■想定価格
950 円
■上場日
12月28日(月)
■吸収金額
約 6.3 億円
2.クリングルファーマ とはどんな会社?
会社の概要
大阪大学発のバイオベンチャーです。設立は2001年。
クリングルファーマの主な事業は”HGF”医薬品の研究開発です
■HGFとは
(Hepatocyte Growth Factor:肝細胞増殖因子)
肝細胞の増殖を促進する 増殖因子。
その後の研究で 細胞増殖以外にも細胞保護、形態形成等の生物活性を併せ持つことが明らかになり、対象となる細胞も肝細胞だけでなく、腎臓、肺、皮膚等の細胞に対して効果があることが示され複数の難治性疾患に対する治療薬の候補として様々な研究成果が報告。
現在の開発状況は、以下となっています。
4件臨床試験まで進んでおり、最も開発ステージの進んでいる脊髄損傷急性期を対象とした医薬品開発に今リソースを集約し、製造販売承認を得ることを目指しているようです。
業績
まだ開発途上ということで、売り上げがたっておらず、赤字経営です。
薬が無事認可され、発売につながるまで現在の傾向は続くものと思われますので、しばらくは株価も厳しい展開が続くと思われます。
3.クリングルファーマ(4884) IPO詳細
IPOスケジュール
IPOスケジュール
■抽選申込期間
12月10日(木)~12月16日(水)
■当選発表日
12月17日(木)
■購入申し込み期間
12月18日(金)~12月23日(水)
■上場日
12月28日(月)
株主構成・ロックアップなど
株主にはベンチャーキャピタルや事業会社が多いです。
ロックアップの条件は、公募価格の1.5倍以上になると市場で売却が可能です。
このあたりは大きな売り圧力となりそうです。
幹事証券リスト
■主幹事 野村証券 ★資金不要で抽選申し込み可能
■幹事 SBI証券、
SBMC日興証券、
楽天証券、
三菱UFJモルガン・スタンレー証券、
いちよし証券 ★資金不要で抽選申し込み可能
東洋証券、
エース証券、
岡三証券 ★資金不要で抽選申し込み可能
4.まとめ
社会的意義の高い創薬事業を展開する クリングルファーマ(4884) です。
購入単価も安く(約9.5万円)と個人投資家も手を出しやすい銘柄です。
ただ、業績が赤字になりやすい創薬系バイオベンチャーの例に違わず、赤字経営がしばらく続きそうであること、ベンチャーの比率多く、ロックアップ条件も緩めであることを加味すると、 リスクありのIPO銘柄といえそうです。
これからIPOを勉強したいという方には以下の本おすすめです。私も読みました。IPOと一口にいってもどういったIPOが高騰しやすいか、など目論見書のチェックポイントなどが理解できます。