最近のα6000シリーズ(α6600/α6400/α6100)から、自分に適したものを選びたい。それぞれの特徴を教えてほしい
という方の疑問を解消します。
まず結論です。
こだわり要素のある方はα6600を、レンズ交換も恐らくほとんどしないと思うライトユースの方には、α6100をおすすめします。
一方で、初心者で、コスパ重視の方なら、迷わずα6400がおすすめです。
■この記事のポイント ① こだわりの多いあなたには、α6600をおすすめ (レンズや動画撮影など) ② ライトユースの方はα6100をおすすめ ③ コスパ重視の初心者には、断然、α6400がおすすめ |
ソニーα6600/α6400/α6100徹底比較。適したモデルを選ぶには
3モデルはいずれも、2019年にソニーから出た、最新モデルになります。
α6600は、ソニーAPS-Cのフラグシップモデル、α6100はシリーズの中で最も安いエントリーモデル、α6400はその中間のスタンダードモデルという位置づけです。
基本性能は3モデルとも、大きく変わりません。
ただ、撮影したい内容によっては、ぴったりのモデルが、変わってきますので、特長を理解しておきましょう。
まず、以下がスペック比較です。色付けされている箇所が、ポイントとなってくる機能差分となります。ざっと流し読みでオッケーです。
製品名 | α6600 | α6400 | α6100 |
発売日 | 2019年11月1日 | 2019年2月22日 | 2019年10月25日 |
予想価格 | 16万円前後 | 11万円前後 | 9万円前後 |
マウント | ソニーEマウント | ← | ← |
センサー | APS-C(23.5×15.6mm Exmor CMOS) | ← | ← |
アンチダスト | 〇 | ← | × |
画像処理エンジン | 最新世代のBIONZ X、フロントエンドLSI | ← | ← |
画素数 | 2500万総画素、2420万有効画素 | ← | ← |
ISO | 常用:100-32000、拡張:50-102400 | 常用:100-32000、拡張:102400 | 常用:100-32000、拡張:51200 |
連写 | Hi+時:11コマ/秒(AF/AE追随)、Hi時:8コマ/秒、Mid時:6コマ/秒、Lo時:3コマ/秒 | ← | ← |
連続撮影可能枚数 | RAW:46枚、RAW+JPEG:44枚、JPEG L スタンダード:116枚 | ← | RAW:33枚、RAW+JPEG:31枚、JPEG L スタンダード:77枚 |
被写体追尾AF | リアルタイムトラッキング (静止画〇、動画 〇) |
← | ← |
瞳AF | リアルタイム瞳AF(動物に対応) | ← | ← |
動画時のリアルタイム瞳AF | 人物 〇 動物 × |
人物 × |
← |
AF速度 | 約0.02秒 | ← | ← |
AF検出輝度範囲 | EV -2~20 | ← | ← |
AFエリア | 425点(位相差検出方式、撮像エリアの約84%をカバー)、425点(コントラスト検出方式) | ← | ← |
ファインダー | 電子式ビューファインダー0.39型 (視野率:100%/35mm判換算の倍率:約0.7倍/倍率:約1.07倍/アイポイント約23/21.4mm) | ← | ← |
ファインダーの解像度 | 約235.9万ドット(XGA) | ← | 約144万ドット(SVGA) |
ファインダーのフレームレート | STD:60fps、HI:120fps | ← | ×(固定) |
モニター | 3インチ (92.16万ドット) | ← | ← |
可動式モニター | チルト式(上方向:約180度・自分撮り対応、下方向:約74度) | ← | ← |
タッチパネル | ○(タッチパッド機能) | ← | ← |
シャッタースピード | 1/4000-30秒、バルブ撮影 | ← | ← |
サイレントシャッター | ○(8コマ/秒連写) | ← | ← |
ホワイトバランス | 標準、雰囲気優先、ホワイト優先 | ← | ← |
バッテリー | NP-FZ100 | NP-FW50 | ← |
撮影可能コマ数(バッテリーライフ) | ファインダー時:約720枚、液晶モニター時:約810枚 | ファインダー時:約360枚、液晶モニター時:約410枚 | ファインダー時:約380枚、液晶モニター時:約420枚 |
実動画撮影時 | ファインダー時:約140分、液晶モニター時:約150分 | ファインダー時:約70分、液晶モニター時:約75分 | ← |
連続動画撮影時 | ファインダー&液晶モニター時:約250分 | ファインダー&液晶モニター時:約125分 | ← |
動画機能 | 4K(3840×2160) 30p 100Mbps、フルHD(1920×1080) 60p 50Mbps | ← | ← |
ハイフレームレート | 120fps(フルHD) 100Mbps スローモーション動画 | ← | ← |
ファイル形式 | XAVC S、AVCHD規格 Ver.2.0準拠 | ← | ← |
圧縮形式 | MPEG-4 AVC/H.264 | ← | ← |
音声記録方式 | XAVC S:LPCM 2ch、AVCHD:Dolby Digital (AC-3) 2ch、ドルビーデジタルステレオクリエーター搭載 | ← | ← |
動画機能 | スロー&クイックモーション(S&Q)、インターバル撮影/タイムラプス動画の素材撮影 | ← | ← |
ピクチャープロファイル | S-Log2、S-Log3、4K HDR(HLG ハイブリッドログガンマ) | ← | × |
動画機能 | タイムコード、レックコントロール、ガンマ表示アシスト | ← | × |
ボディ内手ブレ補正 | 5段分・5軸補正 (イメージセンサーシフト方式) |
× | ← |
内蔵フラッシュ | × | ○ | ← |
防塵防滴仕様 | ○ | ← | × |
マグネシウム合金 | フルマグネシウム合金(予想) | トップカバー、フロントカバー | × |
水準器 | ○ | ← | × |
Wi-Fi | ○(IEEE 802.11 b/g/n) | ← | ← |
NFC | ○ | ← | ← |
Bluetooth | ○(4.1)、Bluetoothリモコン/赤外線リモコン | ← | ○(4.1)、Bluetoothリモコン |
USB充電・給電 | ○ | ← | ← |
メモリーカード | SDXC UHS-I(メモリースティックにも対応)、シングルスロット | ← | ← |
幅 | 120mm | ← | ← |
高さ | 66.9mm | ← | ← |
奥行き | 59mm、グリップ込み:69.3mm | 49.9mm、グリップ込み:59.7mm | 49.9mm、グリップ込み:59.4mm |
重さ | 418g、バッテリーとメモリーカード込み:503g | 359g、バッテリーとメモリーカード込み:403g | 352g、バッテリーとメモリーカード込み:396g |
カラー | ブラック | ブラック、シルバー | ブラック、ホワイト |
ヘッドホン端子 | ○ | × | ← |
マイク端子 | ○(3.5mmステレオミニジャック) | ← | ← |
ホットシュー | ○(マルチインターフェースシュー/アクセサリーシュー) | ← | ← |
インターフェイス | マルチ/マイクロUSB端子、HDMIマイクロ端子(タイプD) | ← | ← |
①こだわりの多いあなたには、α6600がおすすめ
以下に、α6600のメリットを簡単にまとめておきます。
写真や動画の撮影に、そして使用するレンズに、とにかくこだわりのあるあなたは、α6600がおすすめです。
■α6600を選ぶ際に知っておくべきポイント ✔ ボディ内手振れ補正機能搭載は、α6600だけ! ⇒ FEレンズやOLDレンズでの撮影機会多い人はα6600一択です ✔ 動画機能が最も充実しているのは、α6600! ⇒ ヘッドホン端子 、動画時のリアルタイム瞳AF 、スタミナ性能など ✔ 内蔵フラッシュが無い点には注意! |
では、さくっとそれぞれを見ていきましょう。
ボディ内手振れ補正機能搭載は、α6600だけ!
・レンズ内手振れ補正機能のないレンズを使うことが多い
・手振れに不安がある
という方は、唯一、ボディ内に手振れ補正機能が搭載されているα6600がおすすめになります。
フルサイズフォーマット専用のFEレンズの一部のレンズやオールドレンズにはレンズ内に手振れ補正機能が搭載されていませんので、そういうレンズを使う予定のある方には、α6600がおすすめです。
動画機能がもっとも充実しているのは、α6600!
クリエイティブな動画撮影もする、という方はα6600が断然お勧めです。
ヘッドホン端子 や、動画撮影時にも瞳AF が使える、など、3モデルではα6600の動画機能は頭ひとつ飛びぬけています。 動画時の瞳AFは、子どもを動画で撮りたいというファミリーの方にも大変重宝する機能になります。
ボディ内手振れ補正機能も手持ち動画撮影時の画角の揺れを、抑えてくれますので重宝します。
また、動画時はバッテリーの消耗が激しいです。
α6600は、NP-FZ100という他2モデルのNP-FW50と比べても2倍程度大型のバッテリーが採用されています。
なので、スタミナが他2モデルと比べても2倍以上もつため、長時間での撮影時に威力を発揮します。
α6600の動画機能の詳細は、以下の記事にもまとめていますのでよろしければご参考ください。
内蔵フラッシュが無い点には注意!
本モデルには他2モデルには搭載されている内蔵フラッシュがありません。
どうしてもフラッシュを、という方は外付けのフラッシュを購入する必要があります。
②ライトユースにはα6100チョイスもあり
α6100は、3モデルでもっともエントリーに位置しており、α6400よりもさらに2万円ほど安く手に入れることができます。
値段以外には、以下の点がα6100を選ぶ基準となってきます。
■こういう方にはα6100をお勧め ✔ ボディカラーは「ホワイト」が欲しい ✔ レンズ交換をあまりしない ✔ カメラに多くを求めない。割り切るところは割り切れる |
カラバリで「ホワイト」を選べるのはα6100のみ
α6100ボディのカラーは、ホワイトとブラックの2種、α6400はシルバーとブラック、α6600はブラックのみです。
「カメラは白がいい!」という方には、α6100の一択となります。
レンズ交換をあまりしない
α6100は、初心者の方にとってあまり重要でないような機能がα6400から落とされています。
ただ1点、初心者の方にも大きな影響がある点としては、「アンチダスト機能」が無い点です。
■アンチダスト機能とは
イメージセンサー上についた埃などのダスト(汚れ)を自動的に振り落とす機能です。
レンズ交換時などに、外のほこりがイメージセンサーに付着することがありますが、その埃をカメラ側で、落としてくれる機能です。
正直、この機能がない中、レンズを頻繁に屋外で交換するのは、けっこうリスキーです。
頻繁にイメージセンサーのごみのメンテを依頼する自信がなければ、α6400かα6600にしておきましょう。
ただ、レンズを買う予定もなく、屋外での交換をする予定も恐らくないだろう、という方は、本機能がない点を気にする必要はありません。
カメラに多くを求めない(色々割り切れる)
α6100は、AFや画質面などカメラの最重要の基本性能は、ほぼα6400やα6600と同じですが、それ以外の点について、いろいろとコストダウンが図られています。
✔ ファインダー解像度
✔ 電子水準器
✔ 動画機能
✔ 連写時のバッファーメモリー
ファインダーなど覗かない、写真の”水平”にも特にこだわりがない、動画も撮らない、連写もそれほど使うことは無いと思う、という方にはいずれも不要の機能なので、そういった方にはα6100はコスパ最強のカメラとなります。
③コスパ重視なら、迷わずα6400がおすすめ
バランスよく、コスパに優れたモデルは断然、α6400です。
■α6400がおすすめの理由 ✔ 圧倒的小型・軽量で持ち運びに優れる(対α6600) ✔ 静止画に、動画に、各機能がバランスよく搭載されている |
α6400は、AF性能や画質面では上位モデルであるα6600と大差ありません。
そのうえで、上位モデルであるα6600よりも魅力的なのは、その機動力です。
圧倒的小型・軽量で持ち運びに優れる(対α6600)
α6000シリーズは、カメラの形が、ファインダー部分などの飛び出しもないので、専用のカメラバッグでなくても、普段のカバンなどにもすっぽりと収まりやすいのが特長です。
α6400はさらに、
α6600と比べても
✔ 奥行で約1㎝ 小さく
✔ 重量も約100gほど軽い
そのため、サイズにとことんこだわりのある方は、α6600ではなく、α6400が買い、になります。
静止画に、動画に、各機能がバランスよく搭載されている
高速連写時に、116枚(JPEG L スタンダード時)、すなわち10秒間も息切れせずに連写できる連写時のバッファー性能は、α6400の大きな魅力です。
子ども撮影など、カメラ任せで連写を長時間使って撮りたい初心者の場合にこそ、特に重要になってきます。
また、ピクチャープロファイルや、タイムコードなどのハイスペックな動画機能がα6600同様に搭載されている点も良いのですが、α6600で非搭載の内蔵フラッシュなども、α6400ではきちんと搭載されている点も、α6400を初心者におすすめできる安心ポイントになります。
まとめ
α6600/α6400/α6100は、これまで述べてきたとおり、それぞれ以下の方におすすめになります。
① こだわりの多いあなたには、α6600をおすすめ
(レンズや動画撮影など)
② ライトユースの方はα6100をおすすめ
③ コスパ重視の初心者には、α6400がおすすめ
α6100とα6400では、機能が似通っていることもあり、迷われる方も多いとおもいます。
迷った場合は、α6400にしておくと、あとから後悔することは少ないようにおもいます。
カメラ選びに関して、以下の記事も作成していますので、よろしければご参考ください。