初心者向けのミラーレスカメラで、キヤノンのKiss Mと、ソニーのα6400で迷っています。どっちのほうが今買いなのか、教えてほしい。子どもを撮りたい。
といった、初心者でKiss Mとα6400のカメラ選びに迷われている方向けの記事になります。
2020/12/22 更新
Kiss M2に関してα6400との比較記事を追加しましたので、宜しければご覧ください。
まず、結論を書いておきます。
多くの方におすすめは、α6400です。
予算がきびしい、クラシックなタイプが好き、という方には、Kiss Mもありです。
■この記事のポイント これから写真をはじめよう、楽しもうという方には以下3つの点から、α6400がおすすめです。 ① オートフォーカス性能 (AF測距点/瞳AF機能/AF追従の連写性能) ② バッテリーのもち ③ 交換レンズのバラエティー |
それでは、1つ1つ解説します。
Canon EOS Kiss M、Sonyα6400 徹底比較
EOS Kiss Mは2018年3月に、α6400は2019年2月に発売になったいずれも人気モデルです。
両モデルの製品仕様を整理しておきます。
ポイントのところは太字にしています。
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
撮像画面サイズ | 約23.5×15.6mm (APS-C) | 約22.3×14.9mm (APS-C) |
有効画素数 | 約2420万画素 | 約2410万画素 |
常用ISO感度 | ISO100~32000 | ISO100~25600 |
オートフォーカス方式 | ファスト ハイブリッドAF | デュアル ピクセルCMOS AF |
AF測距点 | 425点 | 最大143点 |
瞳AF機能 | ◎(人物/動物) | 〇(人物) |
連続撮影速度 | AF追従:最高約11コマ/秒 | AF追従:最高約7.4コマ/秒 AF非追従:最高約10コマ/秒 |
シャッター速度 | 1/4000秒~30秒、 バルブ | 1/4000秒~30秒、 バルブ |
画面 | ワイド3.0型/ 約92万ドット | ワイド3.0型/ 約104万ドット |
Wi-Fi搭載 | 〇 | 〇 |
NFC搭載 | 〇 | 〇 |
防塵防滴対応 | 〇 | × |
バッテリー | 約410枚 (液晶モニタ使用時) | 約235枚 (液晶モニタ使用時) |
Bluetooth搭載 | 〇 | 〇 |
レンズマウント | Eマウント | EF-Mマウント |
大きさ | 120.0×66.9×59.7mm | 116.3×88.1×58.7mm |
本体質量 | 約359g | 約351g |
①オートフォーカス性能
画質などは、最近のカメラは、どれを選んでも十分綺麗な写真が撮れます。
一方で、初心者がカメラ選びの際に注目すべきポイントは、AF(オートフォーカス)性能です。
撮りたいところ、見たいところ、伝えたいところに、しっかり意図どおりピントがあっているか、が大事です。
ピントだけは、家に帰ってから写真をみて、
「あぁ、ここにピントを合わせたかったのに」
と思っても修正がききません。
具体的にみるべきAF性能は以下の3つです。
1.AF測距点
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
AF測距点 | 425点 | 最大143点 |
AF測距点が多く(密度が高く)、画面の広いエリアにあるほど、狙う被写体をしっかりとらえ(奥に抜けたりせず)、画面のすみずみまで、広く追うことができます。
α6400のほうが、425点もあるため、Kiss Mの143点よりも圧倒的に多い点に注目です。
以下がKiss Mの測距点の配置図です。
赤矢印は、従来からの進化をあらわします。従来からは大幅進化していますが、まだα6400より少ないです。
一方で、以下がα6400のAF測距点です。
非常に高密度にAF測距点がはりめぐらされています。
2.瞳AF機能
人物写真で重要になってくるのは、瞳へのピントです。
鼻や、髪の毛の一部などにきてしまうと、写真の印象はがたっと変わってしまいます。しっかり瞳にピントがあっていると、被写体の存在がぐっと引き立ち、印象的な仕上がりになります。
特に、最近のカメラは昔に比べて画素数が増え、高解像なものになってきていますので、ピントはよりシビアになってきています。
そんな中、各カメラメーカーは、カメラ側で瞳にしっかりピントを合わせてくれる「瞳AF」機能を載せてきています。
この機能を使いたいから、ミラーレスカメラを買う、という方も多いはず。
今後のポートレート撮影に「瞳AF」機能は、必須といってもいい機能とおもいます。
では改めて両者を比較しておきます。
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
瞳AF機能 | ◎(人物/動物) | 〇(人物) |
両機種とも、「瞳AF機能」は搭載されていますが、α6400は、動物(犬や猫など)の瞳にも対応しているので、ペットの撮影もしたい場合はα6400一択となりますね。
3.AF追従の連写性能
子どもというのは、常に走ったり、動き回るもの。
また、表情も一瞬一瞬で変わるので、いかに高い連写性能があるか、がポイントになってきます。
特に、走りながらピントを合わせながら撮影できる、”AF追従時の”連写性能が高いことがポイントです。
1コマ目でピントが固定され、連写のみをしてもピントはずれてきますので、AFがしっかり追従しての連写性能に注目しましょう。
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
連続撮影速度 | AF追従:最高約11コマ/秒 | AF追従:最高約7.4コマ/秒 AF非追従:最高約10コマ/秒 |
その観点で、α6400のほうが、より高いコマ速でAFがしっかり追従した撮影ができるので、おすすめです。
②バッテリーのもち
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
バッテリー | 約410枚(液晶モニタ使用時) | 約235枚(液晶モニタ使用時) |
特に運動会などの外出時、バッテリーのもちは、非常に重要です。
α6400は、約410枚と、Kiss Mの235枚に対して、外出時も余裕をもって撮影ができます。
また、α6400は、バッテリーのもちが良いだけでなく、USB充電やUSB給電にもα6400は対応しています(Kiss Mは両方非対応)。
外出時に、充電不足などで切れそうになったとき、スマホ用などのポータブル電池から、USB充電(or給電)ができるのは、安心感があります。
③交換レンズのバラエティー
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
レンズマウント | Eマウント | EF-Mマウント |
一眼カメラでの写真の楽しみは、レンズを交換できること。
色んなレンズから自分にぴったりのレンズを選ぶには、種類が豊富にある必要があります。
Kiss MはEF-Mマウントというタイプのキヤノンのレンズが必要ですが、EF-Mマウントは以下の7本のみです(2020年1月2日時点)。
EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM
EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM
EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM
EF-M22mm F2 STM
EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM
EF-M32mm F1.4 STM
EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
一方で、ソニーEマウントは純正で54本もあるため、多くのバリエーションを楽しめます(APS-Cフォーマットは20本)。
カメラボディは年々どんどん新しいものが出てきますが、レンズは資産として長く使えます。
長く使うためにも、より自分の目的にあったレンズを選べるソニーのEマウントのほうが、これから写真ライフをはじめるのにおすすめです。
α6400に特にお勧めのレンズは以下に纏めていますのでよろしければご覧ください。
それでもKiss Mを選ぶ理由
Kiss Mのほうがよい点をまとめておきます。
まず、そのカメラの形(スタイル)です。
以下がKiss Mです。
Kiss Mではファインダーは、センターに位置しています。
一方で、α6400は、
であり、ファインダーは中央にでておらず、端に寄ってしまっています。
6400は端に寄っていますので、望遠レンズをつけたときなど、目でみる位置とファインダーの位置のずれを意識してしまうことがあるかもしれません。
また、α6400は、ファインダー部分の飛び出しがなくスタイリッシュと思う一方で、従来からカメラが好き、カメラのメカニックな感じが好き、という方には、お勧めできません。
カメラは性能も大事ですが、そのスタイルを好きになれるかどうか、も大きな要素となりますので、よく自分に問いかけてみましょう。
また、サイズです。
モデル名 | SONY α6400 | Canon EOS Kiss M |
大きさ | 120.0×66.9×59.7mm | 116.3×88.1×58.7mm |
本体質量 | 約359g | 約351g(ブラック) |
Kiss Mは、クラシックなスタイルをしている割に、α6400よりもわずかとはいえ、さらに軽量・コンパクトになっています。
さらに、値段です。
標準ズームレンズキットでα6400の約11万円に対して、Kiss Mは約7万5千円と、Kiss Mのほうが圧倒的に安いです。
予算が厳しい場合、Kiss Mは、最新のミラーレスとしては、値ごろ感が出ているため、おすすめとなります。
最新の値段は以下でチェックしてくださいね
まとめ
ある程度予算もあり、これから写真をはじめよう、楽しもうという方には、これまで述べた以下の3つの観点から、α6400が断然おすすめです。
① オートフォーカス性能
(AF測距点/瞳AF機能/AF追従の連写性能)
② バッテリーのもち
③ 交換レンズのバラエティー
一方で、
値段、そのスタイル(カメラの形)でクラシックなほうが好みの方の場合、Kiss Mがおすすめとなります。
ご参考になる点がありましたら、うれしいです。