ニコンから第一世代の「Z6」から間をおかず、「Z6 II」が出たけど、「Z6」と何が違うの?
といった疑問を解決する記事になります。
■この記事のポイント ・Z6 IIとZ6の性能、機能差で注目は以下です ①画像処理エンジン → 基本性能の進化:連写性能、AF性能、バッテリーライフ、動画性能など ②ダブルスロット ③縦位置グリップ対応 |
【ニコン】Z6 IIとZ6の違い【Z6 IIは買うべき?】
①画像処理エンジン
《画像処理エンジンの違い》
「Z6 II」 ・・・ 「デュアルEXPEED 6」
「Z6」・・・ 「EXPEED 6」
「Z6」では、 画像処理エンジン「EXPEED 6」が1つ搭載 でしたが、「Z6 II」では、EXPEED 6を2基搭載した「デュアルEXPEED 6」に進化しています。
画像処理エンジンの違いにより、以下の性能差が出ています。
《連写性能》
「Z6 II」 ・・・ 連写速度が最大「約14コマ/秒」
連続撮影可能コマ数「124コマ」 *
「Z6」 ・・・ 連写速度が最大「約12コマ/秒」
連続撮影可能コマ数も「35コマ」 *
* ロスレス圧縮RAW 12bit(L)
ネイチャー、鉄道撮影などの高速連続撮影シーンの多い被写体を好む方は、「Z6 II」がおすすめということですね。
ただ、デジカメInfoの以下の記事で、
「ニコン「Z6II」のAF性能はライバルに半歩後れを取っている」という記事も出ているので、今後レビューを要チェックですね。
《AF低輝度性能》
「Z6 II」・・・ 「EV-4.5」
「Z6」・・・ 「EV-3.5」
低輝度でのAF性能は向上し、Z6 IIで-4.5EVと、Z6から1EVだけ暗さに強くなっています。なお、Z7Ⅱでは-3EVです。ちなみに、より暗いシーンでの静止画撮影用の ローライトAF性能自体は変わらないようです。
《その他AF性能》
– 瞳AF・顔検出AF・動物AF が利用できるAFエリア
「Z6 II」・・・ オートエリアAFのほかにワイドエリアAF
「Z6」・・・オートエリアAF
– 動画撮影時のAF( 瞳・顔検出・動物AF )
「Z6 II」・・・ 対応
「Z6」・・・ 非対応
「Z6 II」ではフォーカスエリア枠を限定できるようになったため、複数の被写体が混在しているようなシーンでも、ピントを合わせたい被写体を簡単に選べるようになりました。 また動画にも対応しています。
《バッテリーライフ》
「Z6 II」・・・ 340 枚
「Z6」・・・ 310枚
「Z6 II」は「Z6」からわずかに進化したみたいですね。でも300枚程度で実際のところ使いものになるのかなぁ
CIPA基準で各社数値を出しているため、厳しめのスペック値になっていますが、以下の口コミのとおり、実使用シーンではもっと撮れる場合が多いですね。
Z6IIはバッテリー持ちよし
— つきかわ (@moonriver_2019) November 14, 2020
約2600枚撮影してバッテリー残量は48%(EVFのみで撮影)
ミラーレスはバッテリーの持ちが心配…というのは完全に過去の話だな
#Z6II
以下の口コミでもありますが、業界ではニコンはキヤノンよりもいいけどソニーよりは悪い、というような感じなのですね。
ファインダーでスチル撮影だとバッテリーのもちは以下のようになります
— レンタルとなりの人@福岡 (@qGCgfiEyYLboZis) October 17, 2020
ニコン Z7II 360-380枚
ニコン Z6II 340-400枚
キヤノン R5 250-550枚
キヤノン R6 250-590枚
ソニー α7rIV 530枚
ソニー α7iii 610枚
《動画性能》
「Z6 II」・・・ 4K 30p
ファームアップで以下対応予定
– 4K UHD 60p/(DXベース)
– 「Blackmagic Design Video Assist 12G HDR」
「Z6」・・・ 4K 30p
BlackmagcのRAWに対応することは動画クリエイターにとっては垂涎ものですね。
Blackmagic RAWはRAWでありながらデータが軽く、編集しやすいことから映像クリエイターからの評価が高いです。
本来Blackmagic RAWで撮るにはBlackmagic製カメラを使うか、Video Assist 12Gへ出力する必要がありますが、ニコンが(Z7IIと)Z6IIで対応できることになります。ただしファームアップは有償のようです。
②メディアスロット
《メディアスロット》
「Z6 II」・・・ダブルスロット
( XQD/CFexpress(Type B)x1とSDXC UHS-IIx1 )
「Z6」・・・ シングルスロット
( XQDx1 )
もともとZ6のXQDのみのスロットはやや不評なところがあったのに対して、一般ユーザーの声を聞いてSD用のスロットを追加してきた、ということですかね。
あと、撮影結果に責任を伴うプロは、ダブルスロットを必須とする方も多いので、プロへの意識というのもあるとおもいます。
③縦位置グリップ
ニコンの「Z6 II」ではついに、純正の縦位置グリップ 「MB-N11 」 に対応(グリップは新規発売)しました。望遠レンズなどでの縦位置撮影が多いような方にはかなりおすすめです。
なお、 「MB-N11 」 は「Z6」「Z7」には対応していない点には注意です。
《 パワーバッテリーパック MB-N11の特長 》
・シャッターボタン、
・AF-ONボタン、
・Fnボタン、
・メイン・サブコマンドダイヤル、
・マルチセレクター
Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15cを最大2個装填できるので、バッテリーのもちも良くなるのが良いですね。
これまではグリップ感が改善するには以下のZ-GR1(Z6 IIにも対応)でしたから、ようやく、といったところですかね。
まとめ
Z6 IIはZ6に対して、
・画像処理エンジン進化による連写性能、AF性能、バッテリーライフ、動画性能
・ダブルスロット
・縦位置グリップ対応
の点で進化しています。
Z6 IIではZ6からの大幅な進化、まったく新規の追加機能は無いものの、Z6ユーザーからの不満や市場の改善要望の声をしっかり聞いてZ6 IIへ対応してきた、という印象ですね。
正直、機能面の性能進化はわずかですが、
・ダブルスロットの対応、
・縦位置グリップ対応
は、響く人がいるのではないでしょうか?
そういった点に惹かれる方は、Z6 II購入の検討をしてもいいように思います。
ちなみにCAPAの10/20発売『CAPA 11月号』 で、Z6 IIについて、詳しく特集されています。興味ある方はこちらもぜひ。
参考になる点があれば嬉しいです。
ではまた。