ニコンからフルサイズ入門モデルとして「Z5」が、キヤノンからは、フルサイズミラーレスの新標準モデルとされる「EOS R6」が同時期に発表になったけど、 どういう特長があるのかを知りたい。
という方に向けた記事になります。
ニコンの「Z5」を 「Z6」 や「Z50」と迷われている方向けの記事は、以下になります。よろしければご覧ください。
■この記事のポイント ✔ キヤノンの新標準モデルを標榜する「EOS R6」は、4K 60pを筆頭に、AFや連写性能など、バッテリーの持ち以外は、ニコンの「Z5」を圧倒。 ✔ ただ、「Z5」はフルサイズミラーレス入門モデルとして、4K動画機能や連写性能は妥協しながらも値段に対してバランスよくまとめられたモデルと思います。 ✔ 静止画メインでこれからフルサイズという方にはおすすめです 以下の流れで整理していきます ・「EOS R6」を選ぶべき5つの理由 ・ニコン「Z5」を選ぶべき3つの理由 |
ニコン「Z5」とキヤノン「EOS R6」:どちらが買い⁉
「EOS R6」を選ぶべき5つの理由
ニコンの「Z5」はあくまでフルサイズミラーレスの”入門機”としての位置づけですので、総じて値段も高価な「EOS R6」のほうが主要機能でニコン「Z5」を上回っています。
「EOS R6」の公式動画をまだ見ていない方は、以下の公式動画も参考になさってください。2分弱で見れます。
①4K動画機能:「EOS R6」◎ vs ×ニコン「Z5」
動画撮影で、4Kでフレームレートを60pまで選べるのが「EOS R6」の最大の特長の1つです。この点では、「Nikon Z5」は完敗といえるでしょう。
「Nikon Z5」では、4K 30pまでしか選べません。
4K 60pという仕様はこのクラスのカメラではめずらしいですよね?
これまで4K 60pという仕様は民生機では動画に特長をもつ一部のカメラに限定されていました。
「EOS R6」は動画に特化したモデルという打ち出しではないですが、4K 60pは今後の動画人気を見据え、キヤノンのフルサイズミラーレスの標準仕様にしていくという宣言なのかもしれません。
高画質な4K動画を撮るつもりの人は、「EOS R6」一択ということですね!
ニコンの「Z5」はフルサイズでの撮影に憧れをもつ人が安くフルサイズを導入できるカメラとしてはかなりお勧めですが、関連記事にもしているとおり、4K動画機能に関しては機能が割り切られている点が幾つかあります。
この4K動画に対しての姿勢の違いが、キヤノンとニコンの現時点のメーカー思想の違いになるのかもしれません。
②高速連写性能 :「EOS R6」◎ vs × ニコン「Z5」
「EOS R6」は電子シャッター使用時に最大20コマ連写、メカシャッター使用時に12コマ連写の高速連続撮影に対応しています。
一方でニコン「Z5」は4.5コマ連写と連写機能においては、キヤノンに大きく水をあけられています。
連写で選ぶなら「EOS R6」一択なのですね。
③AF性能 :「EOS R6」〇 vs × ニコン「Z5」
ニコン「Z5」でも犬や猫などの動物の瞳にピントをあてる瞳AFに対応していますが、「EOS R6」は犬や猫に加えて鳥にも対応する瞳AFが特長の一つです。
また、 測距エリアカバー範囲も、「EOS R6」は、縦横100%の全面に拡大したのに対して、ニコン「Z5」は約90%と、「EOS R6」に歩があります。
「EOS R6」は 世界最速AFスピード0.05秒も謡われていますし、AFの性能は優れているのでしょうね。
④LCD機構、解像度 :「EOS R6」〇 vs × ニコン「Z5」
「EOS R6」は横開きのバリアングルに対応するのに対して、ニコン「Z5」は上下のチルト式です。
バリアングルのほうが、縦位置アングルでの撮影での自由度が高かったり、腰高の位置で動画を撮ったりするのに向いていたりと、一般的に使いやすいと評価が高いですね。
「EOS R6」は約162万ドット液晶モニター とニコン「Z5」の約104万ドット液晶モニターよりも高解像です。
ただ、サイズは「Nikon Z5」のほうが大きく3.2型で、「R6」の3.0型を上回りますが、機構の違い、解像度の違い等から、「EOS R6」のほうが優位といえます。
⑤感度性能
「EOS R6」 は、 静止画時に常用ISO100~102400、拡張で204800の高感度性能を誇ります。
一方で「Nikon Z5」は、常用ISO100~51200 、拡張で102400と常用、拡張とも、「EOS R6」に対して一段分下回っている結果となっています。
ニコン「Z5」を選ぶべき3つの理由
「EOS R6」のほうが、多くの面でニコン「Z5」よりも優れていそうだけど、ニコン「Z5」のほうが良い面は何があるの?
①バッテリーの持ち: ニコン「Z5」 ◎ vs × 「EOS R6」
ニコン「Z5」が「EOS R6」を圧倒しているのは、バッテリーのもちです。
ニコン「Z5」は、 約470コマ(モニター撮影時) に対して、 「EOS R6」 は約360枚(モニター撮影時)と圧倒しています。
スタミナは ニコン「Z5」 の完勝ですね。
「Nikon Z5」が優れているというより、ミラーレスで先行するソニーのα7シリーズなどと比較してみても、「EOS R6」が圧倒的に”悪い”という見方もできそうです。
②画素数: ニコン「Z5」 〇 vs × 「EOS R6」
画素数がニコン「Z5」のほうが2432万画素と、「EOS R6」の2010万画素に対して2割程度多いです。
たかが2割、されど2割です。
③ファインダー倍率 : ニコン「Z5」 〇 vs × 「EOS R6」
ニコン「Z5」も「EOS R6」も、369万ドットと同じ解像度で有機EL採用ですが、倍率が異なります。
ニコン「Z5」では倍率約0.8倍なのに対して、キヤノン「EOS R6」は、約0.76倍ですので、「Z5」のほうがより像を大きくファインダーで確認することができます。
④値段 : ニコン「Z5」 ◎ vs × 「EOS R6」
「EOS R6」はボディのみで37万円程度なのに対して「Nikon Z5」は同19万円程度と4割超も安いのは、「Z5」の大変大きな魅力ですね。
まとめ
キヤノンのフルサイズミラーレス新標準モデル「EOS R6」は、値段が4割超もニコン「Z5」より高いこともあり、4K 60pを筆頭に、AFや連写性能など、バッテリーの持ちなど以外は、ニコンの入門機「Z5」を圧倒しています。
ただ、静止画メインで、これからフルサイズミラーレスを始めたいという方には、ニコンの「Z5」もコスパ最高ですので、十分おすすめできます。