・年末にひとイベントが欲しい
・日食があるのはわかったけど、簡単に写真に撮る方法があれば教えてほしい
という方向けの記事になります。
2019年最後のスケールの大きな天体ショー、部分日食が2019年12月26日の夕方に、日本全国で観察できます。
今年1月6日にも全国で観測できましたが、2019年は日食の当たり年といえます。
2019/12/26の日食を撮ろう
まず、日食のスケジュールを押さえておきましょう。
12/26部分日食のスケジュール
▶日本全国の観測スケジュール
食分 | 始 | 大 | 没 | |
東京 | 0.388 | 14:28 | 15:35 | 16:34 |
大阪 | 0.369 | 14:23 | 15:32 | 16:33 |
名古屋 | 0.372 | 14:25 | 15:33 | 16:33 |
札幌 | 0.265 | 14:32 | 15:27 | 16:05 |
仙台 | 0.348 | 14:30 | 15:33 | 16:22 |
広島 | 0.347 | 14:18 | 15:28 | 16:29 |
福岡 | 0.345 | 14:14 | 15:25 | 16:28 |
鹿児島 | 0.386 | 14:13 | 15:28 | 16:33 |
那覇 | 0.74 | 14:02 | 15:28 | 16:40 |
ここで、食分というのは以下です。
食分・・・日食および月食における全体に対して欠ける部分の割合をしめす用語
すなわち、東京では0.388、約4割が欠ける日食になるということになります。那覇は7割で日本の中では最大の部分日食が見られるということですね。
東京では、約4割が欠けるものが観測でき、
14:28に日食がスタート。そのピークは15:35で、最後は16:34ということが、わかります。
部分日食の観察の仕方
カメラで撮影の前に、まず観察の仕方をおさらいしておきましょう。
日食を安全に観察するには、太陽の強烈な光を減じる必要があります。
以下のような太陽観察専用眼鏡があると便利です。
日食は比較的頻繁にあるので、また使えます。
種類 | 日付 | 場所 |
部分日食 | 2019年1月6日(日) | 日本全国 |
部分日食 | 2019年12月26日(木) | 日本全国 |
部分日食 | 2020年6月21日(日) | 日本全国 |
金環日食 | 2030年6月1日(土) | 北海道付近 |
部分日食 | 2032年11月3日(水) | 日本全国 |
皆既日食 | 2035年9月2日(日) | 茨城県と富山県を結ぶ一帯 |
日食を撮るのに必要なもの4選
以下を用意しましょう
①NDフィルター
太陽光を減じるのに、NDフィルターというものを用意する必要があります。
NDフィルターは、減光させる度合に応じて数値がふってあり、光量を何分の1にするか、というのを示しています。
日食観測用としては、ND100000というのが一般的で、これは光量を1/100000にする性能があります。
以下のようなものが商品としてあります。買う際は、レンズのフィルター径のサイズを確認して買いましょう。以下は58㎜の場合です。
②三脚
上を向いて撮影するのは首をいためて大変です。
また、写真がブレる原因にもなりますので三脚は必須です。
③レリーズリモコン
三脚をつかってカメラを固定しても、シャッターを押す際に、カメラがブレてしまっては意味がありません。
なので、予算に余裕があれば、レリーズリモコンを用意しましょう。
リモコンがない場合はタイマーの2秒などを使うことで代用は可能です。
④望遠レンズ
なるべく焦点距離の長いレンズを用意しましょう。
目安は35㎜判換算で、500mm以上のレンズがあると良いです。
500㎜以上あれば、コロナなどの太陽表面で起きている現象も捉えられます。
ソニーα APS-Cレンズでは、以下の記事でも触れた、SEL70350G(35mm判換算で525㎜)などが比較的値ごろでおすすめです。
カメラの設定内容
前述したND100000を使う場合のカメラ設定は以下です。
カメラの露出モードはオートではなく、シャッタースピードや絞り値をすべて指定のものに設定できる「マニュアル」で撮ります。
なお、画質を良好にする観点で、ISO感度は100とします。
前提:ND100000、ISO100 設定
日食なし | 部分日食(50%) | 金環日食(90%) | |
F8 | 1/2000秒 | 1/1000秒 | 1/200秒 |
F11 | 1/1000秒 | 1/500秒 | 1/100秒 |
F16 | 1/500秒 | 1/250秒 | 1/50秒 |
F22 | 1/250秒 | 1/125秒 | 1/25秒 |
絞り値違いで複数の条件を出していますが、絞りすぎると画質は劣化しますので、F8で撮りましょう。
また、オートフォーカスではうまくピントが合わない場合がありますので、マニュアルフォーカスで合わせましょう。
まとめ
次の日食は、学校や会社がお休みの方も多い、12/26の夕方です。
友人や恋人、家族と今年最後の注目の天文現象を観察されてはいかがでしょう?
観察する場合は、専用のグラスを、撮影する場合は、NDフィルターや三脚、リモコン、この記事でも触れたカメラ設定値を事前に準備、復習しておくと、スムースに撮影できるとおもいます。
では。